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成瀬医院

 


そよかぜ通信
 

vol.12 No.1 ver.1
20
1028

 

発行:成瀬医院  成瀬 清子

東京都杉並区清水 2-22-22

tel 03-5311-5133

 

 

目 次

 

インフルエンザ情報.. 1

新型インフルエンザの予防接種について.. 1

子宮頸癌はワクチンで予防する時代に.. 2

子ども予防接種週間のお知らせ.. 2

休日診療のお知らせ.. 2

休診のお知らせ.. 3

 


インフルエンザ情報

新型インフルエンザの情報は、死者が70人になった頃からほとんど聞かれなくなり、100人目の報道はあったものの、その後は全くと言ってよいほど目にしません。医療者間の情報では、1月の時点で感染者は約2000万人、死者約170人、10万人に0.8人と言う報告がありました。

1月末の時点では、新型インフルエンザの報告数はピーク時の1/4に減少しています。来院される方もめっきり減りましたが、当初若者中心だったのが、大人にシフトしています。そして、昨年学級閉鎖にならなかったクラスが2月に学級閉鎖になったりしています。まだ感染は続いていても、ぱったり報道がなくなってしまうこと、さらに、季節性インフルエンザでは高齢者を中心に、毎年約1万人の方が亡くなっていることはあまり知られておらず、報道の偏り、マスコミから適切な報道を得ることの難しさを痛感します。

現在のインフルエンザは全て新型で、季節性インフルエンザは今のところ全く検出されていないようです。例年なら、A型ソ連、A型香港、B型が入り混じって流行するのに、何故季節性インフルエンザが全く出ないのか、その理由は専門家にもわかりません。

 

新型インフルエンザの予防接種について 

新型インフルエンザの流行は下火になり、重症化する人も多くなく、予防接種を希望する方もめっきり減ってきました。子供達の半数はかかり、大人はかかりにくいので、予防接種もそろそろ終了しても良いかと思っておりました。

 しかし、2月1日にあった国立感染症研究所の先生の講演会で、大人はかかりにくけれど、一度かかった時に重症化する率は年齢とともに上昇し、入院例は圧倒的に高齢者が多いこと、今年は終息しても来年度にどのインフルエンザが流行するか全くわからないことなどから、全ての人が基礎免疫を持つことの重要さをうかがいました。家族や友人がかかっても発病しないから免疫があると思っていたのに、後になってかかる人は沢山います。どうやら季節性と似た構造であることから、季節性インフルエンザの免疫を持つ人は重症化しにくいようですが、新型であることには変わりなく、新型の免疫を持たないことには今後も発症する可能性があります。ことに子どもは、季節性の免疫も弱いことが多いので重症化しやすいのでしょう。

 余裕があれば誰が接種しても良いワクチンであり、少なくともまだかかっていない子どもや高齢者は、今からでも接種する価値はあるようです。

現在、希望する全ての方が接種の対象になっています。一方、若者を中心に罹患者が多く、国内産のワクチンも余っています。ただし、月に二回しか入荷しないワクチンを2週間前に注文しなくてはならず、注文したら返品ができないため、在庫を多くできません。国全体では余っているのに、希望した日にすぐに接種ができない状況です。今後の入荷予定はあと二回で、219日が最終の注文日です。接種を希望の方は早めに予約をしてください。

 

 

子宮頸癌はワクチンで予防する時代に

1)子宮頸がんはウィルスによっておこります。

2)多くの場合、性交渉で粘膜が傷つくことにより感染します。

 (エイズのように、感染した人と性交渉することで移る病気ではありません。)

3)ありふれたウィルスで女性の80%は生涯に一度は感染すると言われています。

4)感染後、多くのウィルスは自然に排除されますが、一部が持続感染となり癌の原因となります。

5)予防接種により今後の感染を防げますが、すでに感染したウィルスを排除したり、がん細胞を治したりはしません。

6)癌の原因としてもっとも報告の多い16型、18型に対するワクチンであり、全てのパピローマウィルスの感染を防げるわけではありません。

7)したがって、子宮頸がんから身を守るには、検診と予防接種の両方が必要です。

 

20〜30代の女性の多くはパピローマウィルスに感染しているそうです。日本では検診を受ける人が少なく、毎年約2500人が子宮頸がんで亡くなっています。子宮頸がんを防ぐワクチンは、既に世界100カ国以上で使用されていますが、ようやく日本でも接種できるようになりました。

接種対象は10歳からおおむね40歳までの女性。初回接種から1ヵ月後と6ヵ月後の合計3回接種します。費用は一回約15、000円。筋肉注射で、インフルエンザに比べ、接種後に腫れたり痛みが出たりしやすいようです。

杉並区では平成22年度より、12歳の女性に無料で接種することが決まりました。高額なワクチンですが、お金や痛さに代えられない有用性があります。13歳以上の方は是非ご検討下さい。

 

子ども予防接種週間のお知らせ

3月の第1週は、平日に予防接種を受けることができない子どものための「子ども予防接種週間」です。当院は3月2日(火)午後8時までと、3月7日(日)に予防接種を行います。完全予約制ですので、ご希望の方は予め予約をして下さい。なお、7日は休日診療を併せて担当しますので、感染症の方と接触する可能性があることを予めご了承下さい。

 

休日診療のお知らせ

3月7日(日)は休日在宅診療当番を担当いたします。受付は午前9時から12時、午後1時から4時45分です。翌日の診療まで待てない急病の方が対象です。

 

休診のお知らせ

3月19日(金)の午前の診療を休診させていただきます。午後の診療は通常通り行います。

3月23日(火)から26日(金)まで休診させていただきます。20日(土)から28日(日)まで診療がありませんのでよろしくご了承下さい。

 


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