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成瀬医院

 


そよかぜ通信
 

Vol.5  No.2 (ver.2)
2003年8月18日

 

発行:成瀬医院  成瀬 清子

東京都杉並区清水 2-11-12

tel 03-5311-5133

 

 

目 次

 

パジャマは長袖がお勧めです

インフルエンザの予防接種

予防接種の後はもまないで

採血の後のアザはなぜできる?

区民健診

休日診療のお知らせ

担当医変更のお知らせ

 


 

 せっかく夏休みをいただいたのに、海は寒くて泳げず、長野の高原も雨ばかり。暖房を入れる程の寒さで、ちょっと残念な夏休みでした。今、長野でこの通信を書いていますが、東京も涼しい様です。この後、夏らしい暑さが来るのかどうか解りませんが、ファミリーサポートという子育て支援の活動の通信に、あせもと寝冷えについて書いたので、ちょっと直してそよかぜ通信にも載せることにしました。

 

パジャマは長袖がお勧めです

 暑い夏の時期、お子さんを半袖で寝かせていませんか。半袖は涼しそうにみえますが、汗を吸わないのであせもができやすく、肌の弱い子供では考えものです。あせもの防止には衣類に汗を吸わせることがとても大切です。私自身、長女が小さい頃、肌が出ているところだけ発疹が出たので、てっきりかぶれか虫さされだと思って杉立先生を受診し、「半袖で寝かせているでしょう。あせもよ。」と言われ、恥ずかしい思いをしたことがあります。同様に昼間も首の大きく開いたティーシャツよりポロシャツの方が、首の周りにあせもができにくいものです。

 エアコンを入れて汗はかかないから半袖でも大丈夫、というのも問題です。エアコンが身体によくない事は分ってはいても、うだるような熱帯夜では、しかたなしに使う御家庭が多いことでしょう。しかし、エアコンをいれたまま半袖で寝ると、たいして室温は低くなくても肌が冷え、とたんに風邪を引きやすくなります。長袖を着てエアコンを使うなんておかしいと思われるかも知れませんが、肌が冷えると途端に免疫力が落ちるのです。たとえ冷房を使わなくても、半袖では肌が冷えます。パジャマは長袖が一番です。

 ちなみに、寝冷えをすると風邪を引きますが、「寝相が悪くって。」とか「かけてもすぐお布団から出てしまいます。」と困っているお母さまが多いですね。私は、こどもがきちんとお布団を掛けて寝るのは、所詮無理だと思っています。ですから、布団はかけなくてもいいように、パジャマの上に何か着せていました。冬に足首まである大人のセーターを着てよちよち歩く姿はペンギンの様でしたが、初めから着せると寝入りばなに汗をかきますので、寝付いてからベストとか綿入れはんてんを着せることが多かったです。経験から、布団をかけなくても肩が冷えなければ滅多に風邪は引かないものだと思っています。季節に応じ色々工夫をしてみて下さい。

 

インフルエンザの予防接種

 今年もインフルエンザの予防接種の時期が近付いてきました。今年は料金を値下げして、6才以上は一接種につき3000円、6才未満は2500円と致します。9月より予約を開始し、10月下旬にワクチンが入荷次第、接種を開始します。

 予防接種を受ける時期ですが、ベストを決めるのはちょっとやっかいです。充分な免疫ができるのは、予防接種後3〜4週たってからで、持続は約5ヶ月。免疫力のピークとインフルエンザのピークを一致させたいのですが、インフルエンザのピークは、昨年度は早く1月、一昨年度は2月、その前は3月と年によって異なるからです。12月から流行り始め、1〜2月がピークになることが多く、13才未満の子供は3〜4週間隔で2回接種しますので、できるだけ一回目を11月上旬までに済ませましょう。反対に、大人の方は一回接種ですので、あまり早く接種すると流行のピークが遅い場合に免疫が切れてきて弱くなってしまいますので、11月に受ける方がよいと思います。公費が適応になる高齢者の方は、予診票が医療機関に届いてから行なうことになります。恐らく11月1日から可能と思いますが、届き次第、院内、院外に掲示し、ホームページでもお知らせします。

 SARSは冬に再び猛威を振るうのでしょうか。冬に高熱が出た時に、SARSとインフルエンザの両方を心配するのは大変ですね。くり返しお伝えしていますように、現在のインフルエンザのワクチンは、感染そのものは必ずしも防ぎません。高熱が出た場合、予防接種をしているからとインフルエンザを否定する根拠にはならないのですが、かかりにくく、また重症になりにくくすることは確かです。無用な心配を少しでも減らすためには、インフルエンザの予防接種も一法だと思います。高齢者の方、合併症のある方は併せて肺炎球菌の予防接種もお勧めします。

 例年、予約なさっても接種されない方がおられ、ワクチンの確保をいつまでしたらよいか迷います。今年は、一回目の接種については、一月中に受けられない場合は自動キャンセルとさせていただきます。

 

予防接種の後はもまないで

 誰でも大抵、注射の後はよくもみますよね。早く吸収されて、よく効きそうですし、しこりも残りにくそうに思います。接種後の痛みもまぎれますね。ところが、これは習慣的なもの。効果は変わらず、もむ方が後で赤くなったり腫れたりといった局所の反応を起こしやすい様です。さらに、理論的には組織の破壊によりアレルギーを起こす物質が吸収されやすくなり、アレルギー反応なども起こりやすくなるそうです。皮下組織に無理矢理液を入れるのでその時は膨らみますが、じきに広がり吸収されます。三種混合ワクチン等、硬いしこりができやすいワクチンの場合はこちらで後をチェックして、少し液を広げることをしますが、しこりもいずれはなくなります。注射の後は揉まないで下さい。

 

採血の後のアザはなぜできる?

 採血をした後も揉む方がいらっしゃいますが、これも全く無意味です。しっかり押さえて下さい。採血の後、大きな青いアザできることがありますね。これは採血の仕方が悪かったというより、押さえ方が不十分な場合におこります。皮膚の外に血が出て止まらない場合は、押さえ方が足りなかったとすぐわかります。厄介なのは、血管からの出血はおさまっていないのに、皮膚は閉じてしまい、皮下に出血した場合です。外に血が出ないので止まったものと思い押さえるのを止めてしまうと、後で大きなアザができてしまいます。表面を見ただけで安心しないで、例え血が出ていなくてもしっかり2〜3分押さえていてください。ただ、もしアザができてしまっても心配はいりません。血管からの出血が止まった後も皮下組織の間を血液が広がるので、初めアザは大きくなりがますが、出血し続けている訳ではありません。そのうち青から赤になり、黄色になり、吸収されてだんだん薄くなりますが、完全に消えるまでには1週間から10日くらいかかります。当初、痛みがある場合は冷やしてもいいですし、痛みがなければ早く吸収させる様、軽く温めてもいいです。しばらくきたない色をしていますが、必ずきれいに消えますので心配せずに気長に待っていて下さい。    

 今まで、採血後に小さな絆創膏を貼っていましたが、圧迫する作用はないので出血を止めてはくれません。あれを貼るとかえってみなさん安心して押さえるのを止めてしまいますので、貼らないことにしました。御希望があれば貼りますが、とにかくしっかり押さえる事が大切です。

 

区民健診

 昨年まで杉並区の高年者健診は9月から11月に行なっていましたが、今年から成人健診と一緒になり、両者を区別せずに区民健診と呼び、誕生月に行なうことになりました。誕生月に受けるのが原則ですが、その後の2ヶ月間も健診を受けられます。そして、変更に伴い昨年の健診との間が短くなったり長くなったりするので、65才以上の方は、今年度と来年度の2年間はどの月でも健診を受けることができます。ただし、健診票は誕生月の直前に送られてくるので、早く受けることを希望する場合は保健センターへ葉書でお申し込み下さい。葉書は当院にも用意してあります。

 健診は予約制で、朝8時40分から行なっていますが、都合の悪い方は御相談下さい。

 

休日診療のお知らせ

 9月21日(日)は休日診療を担当します。午前9時から午後5時まで、昼休み無しで診療します。急患の方はお越し下さい。

 

担当医変更のお知らせ

 10月16日(木)は沓掛小学校の検診の為、午前10時30分から12時の診療担当を杉立に変更させていただきます。よろしくお願いいたします。

 


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