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Vol.2
No.2 (ver.1) 発行:成瀬医院 成瀬 清子 東京都杉並区清水 2-11-12 tel 03-5311-5133 |
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目 次
「今年は暖冬」と言われながらも、やっぱり寒い冬がやってきました。それと共に、色々なタイプの風邪がはやっています。「普通の風邪」の他、先月号でお知らせした感冒性胃腸炎も、年明けは一時減っていたのに、また増えてきました。このウィルス性の胃腸炎に比べ、腹痛が激しく、下痢もひどい細菌性の胃腸炎もみられます。
そして、インフルエンザです。ニュースでは昨年の1.8倍と言っていますが、この地域ではそれほど多い印象はありません。それでも明らかにインフルエンザも増えています。インフルエンザの特効薬アマンタジンの服用は高熱が出てからでは遅いとお伝えしましたが、昨日急に高熱が出たというような場合、内服すると翌日には熱が下がり、通常3−4日続く熱の期間が約半分になります。使って手ごたえのある薬です。インフルエンザは普通の風邪に比べ、関節痛、筋肉痛などの症状が強いのが特徴です。子供は「節々が痛い」なんて言いませんが、辛そうな様子がみられます。1度熱が下がってまた上がる例がことに幼児にみられますので、熱が下がってもすぐに安心しないでください。潜伏期は短く1−2日でうつっていきますので、家族にそれらしき症状がみられたらご相談下さい。
かぜと共に増えているのがお風呂に関する質問です。「今日は風邪だからお風呂は止めておこう。」とい言うのは、ごく一般に聞かれる会話です。でも、風邪でお風呂に入らないのは実は日本だけ、という事実も結構知られています。基本的に、お風呂は風邪を悪くしません。熱があると、熱を下げるために積極的にお風呂を勧める国が多いのも事実です。ただし、ここで気をつけなくてはいけないのは、「お風呂」といってもその内容は国によって全く違うということです。
昔の日本は、すきま風だらけの家屋で、暖房はこたつと火鉢だけ。体の芯まで暖めるため、熱いお風呂に肩までしっかりつかる日本の「お風呂と」、真冬でも室内では半袖で、暖かなバスルームでぬるいお湯に、胸から下だけ入る「お風呂」は、まったく別のといえます。
最近は、日本でも室内が温かくなりましたが、湯冷めには気をつける必要があります。充分暖まって、すぐたくさん着込むか、お布団へ直行すればいいのでしょうか。お風呂に入ると体の隅々まで血管が広がって、熱を放散しやすい状態になるので、そのままにしておけば体はどんどん冷えてしまいます。これが湯冷めです。これを防ぐには、広がった血管を縮めてやるのが効果的です。お風呂から上がる前に、手や足の先にちょっと冷たい水をかけると血管がきゅっとしまり、初めはひやっとしますが、直に体中ぽっぽとしてきます。冷たい水はどうも、という方は、水で絞ったタオルで体を拭いてください。血管の反射を起こすことは自律神経の訓練になり、普段から続ければ風邪もひきにくくなります。また、熱いお風呂に長く入るのはやめましょう。体の水分が失われ、体力も消耗します。熱がある時に、お風呂にはいっても、入らなくても熱の期間は同じというデータもあるのですが、日本のお風呂はどうしても熱めで疲れやすいので、やはり熱のある間は避けたほうがよいように思います。
風邪でお風呂に入るときは、あらかじめフタを開けておき(できれば他の人に先に入ってもらい)お風呂場を十分暖めておいてから、あまり熱くないお風呂に入りましょう。湿った空気を吸うことは、喉や気管の為にもよいことです。そして、湯冷めをしない工夫を忘れずに。
スギ花粉が飛び始めました。今年は猛暑の後で、大量の花粉が飛ぶことが予想されています。昨年来、インフルエンザのことばかり書いて、うっかり花粉症のことを忘れていました。花粉症の治療は、花粉が飛び始める2週間位前からアレルギーを抑える薬を飲むのが効果的で、今年は1月24日頃が飲み始めの時期だったのですが、お知らせできず申し訳ありません。飲み薬、目薬、鼻の薬があります。花粉症でお悩みの方はご相談下さい。
金曜日も12時まで受け付けます。
今まで、仕事の都合で金曜日の午前の診療受付は11時30分で終了していました。当然12時までと思っていらした方をお断りしなくてはならないこともあり、ご迷惑をおかけしました。今月から他の曜日と同じく12時まで受付をいたします。
3月5日(日)は休日診療を担当します。
診療時間は午前9時から午後5時までです。急患の方はどうぞおいで下さい。
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