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Vol.2
No.1 (ver.3) 発行:成瀬医院 成瀬 清子 東京都杉並区清水 2-11-12 tel 03-5311-5133 |
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目 次
ひとつの節目である2000年を、大きな混乱もなく無事に迎えることができ、成瀬医院もおかげさまで無事に5ヶ月目を迎えることができました。軌道に乗ったと言えるまでにはまだまだかかりそうですが、少しずつ前進しています。皆さまと共にある診療所として、その役割を果たせるよう工夫を重ねたいと思っております。 ”当院でもできるけれど、まだやれていないこと”はたくさんあります。皆さまに温かく見守っていただければ幸いです。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
12月中旬頃から急に増えているのが、感染性の胃腸炎です。ウィルス性で治す薬はなく、2日ほどで家族にうつっていきます。突然吐き始め、吐き気止めも飲めないことが多いのですが、今年のタイプは割に軽症です。下痢は少し遅れて始まることが多いようで、初めに吐き気止めの坐薬が使え、それで済んでしまう方もいます。水分は、できればスポーツ飲料のようなものを充分とりたいのですが、一度にたくさん飲むとすぐまた吐いてしまいます。少量ずつ、だましだまし頻回に、がこつです。ちょっと飲んでも吐いてしまったり、すぐ下痢をするような場合は、しばらく飲むのも止めなくてはなりません。1日以上吐き続け、ぐったりしたら点滴が必要な場合もありますが、いまのところそれほどの重症例はでていません。
前項で話が出たので、ここでちょっと点滴のことに触れてみましょう。当院には、点滴用のベットも無いですし、小さい子供の点滴は自信がありませんが、大人の方には必要に応じて時々実施しています。
さて、「血管に空気が入ると死んでしまう」ことはよく知られていますが、点滴が終わりに近付いてきて、このまま空気が入ってしまうのでは、とはらはらした経験はありませんか。点滴は血管内に吸い込まれて入いるのではなく、重力で入っていく(押し込んでいる)ので、あと何十センチのところで必ず止まり、空気が入って行くことは決してありません。ですから、点滴はこれでおしまいと判っている場合には、心配せずに看護婦さんの手が空くのを待っていて大丈夫です。ただし、次の点滴がある場合は、一度止まってしまうと針の中で血液が固まってしまい、もう一度刺し直しということもありますので早めに知らせましょう。
ちなみに、空気が問題になるのは、一度に大量に(50ml位)入った場合ですのです。医師や看護婦が気泡に注意して点滴をセットするのは当然のことですが、万が一、少量の空気が血管に入っても、じきに血液中に溶けてしまうので、チューブ内の小さな気泡などは実害はありません。
予防接種をして免疫ができても、インフルエンザにかかってしまう人がいることは既にお伝えしました。児童への集団接種をしても流行は防げなかったため、ワクチンは無効だとする意見がありますが、私はそれは明らかに間違いだと思っています。一般には、流行は防げないが、重症化しないことがポイントとされています。年間100人を超す子供と何千人かの高齢者が亡くなっており、それがワクチンで防げるのですから、国として絶対に接種を推奨すべきだと考えます。今年度から推奨する対象が65歳以上の高齢者のみで、昨年18回も委員会で検討しながら、乳幼児が対象からはずされてしまったことは、非常に残念です。
今回の本題はこれからです。今まで繰り返しインフルエンザは恐ろしいもので、乳幼児に予防接種をお勧めするとお伝えし、それなのに、ワクチンが不足で予防接種を受けられず、とても不安になっている方がいらっしゃるようです。全国で100人以上という数は、国として決して少なくないと思います。しかし、個々の人を考えた場合、脳炎や脳症になる子供は、10万人に一人前後ですから多いものではありません。予防接種は、保険やシートベルトの様なものです。めったにおこらない、でも起きてしまったら大変なことへの備えです。予防医学とはそういうものなのです。ですから、予防接種を受けていないとすぐ脳症になるわけでは決してありませんから、どうぞ心配しすぎないようにして下さい。
先月お配りしたJR荻窪駅の時刻表に、たくさん間違いがありました。印刷所のミスではなく、JRの資料が間違っていたようです。多くは行き先や接続の情報ですが日曜のダイヤは時間そのものにミスがありました。お持ちになった方にご迷惑がかかっていないか気になります。正しい時刻表が届きましたので、ご希望の方はどうぞお取り下さい。念のため、前回の時刻表の訂正個所を院内に掲示しておきます。
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